創作をする楽しさや意義についてです。 私は昔から創作(特に...
創作をする楽しさや意義についてです。
私は昔から創作(特に絵や漫画)に関して非常に実力主義的な考え方でした。
「下手なままでは上手い人の踏み台にしかならない」という強迫観念めいたものがあり、思ったような高評価が得られないととても落ち込みました。また、「プロになりたい」と言っている割にまるで上達せず、実際にデビューできていない現実と向き合おうとしない友人に内心イライラすることさえありました。(同族嫌悪だと思います)
漫画を描くこと自体はなんだかんだで好きなままでしたが、上記のような不安や苛つきが強すぎて、作画などの集中が必要な作業以外のときは楽しいんだか楽しくないんだかよくわからない状況に陥っていました。
そんな状態でしたが、コミティアに出たり出版社に持ち込みしたりを続けて念願の商業デビューをしました。そして同人を描いていたときはほとんどもらえなかった感想が届くようになり、まだ駆け出しですが少し自分が認められたような気がしました。
すると今度は「私は今までなんて視野の狭い考え方をしていたんだろう」と感じて急激に恥ずかしいような気持ちになりました。
「面白くない作品に価値はない」「より多くの他人により深く訴えかけ、より売れた作品の方が偉い」「他人に評価してもらえて初めて意味がある」みたいなことをずっと思い続けており、確かにこれらは商業漫画に限って言えばある意味真実ですが、今までは同人含めて創作全般に適応される大原則だと信じていました。
それっておかしくないか?と思ったきっかけは、「評価されなかったらどうしよう」などと考えず楽しくネームを描いていることに気づいたときです。
「この辺は私にしては上手く展開できたな」と自分で自分を褒めたり、上手く描けないところも他のもっと上手い人の作品を見て「なるほど、こういう考え方をすればいいのか、さっそく試してみよう」などとわくわくしました(以前だったら「こんなのすら上手くできないなんて……」と落ち込んでいたと思います)
そうやって話を考えること、それを漫画の形に落とし込むことそのものを楽しんでいる自分に気づいたとき、「この楽しさって他人に評価されるかどうか、自分の実力が高いか低いかと関係あるか?」と感じたのです。
単に夢を叶えて余裕ができ、視野が広がったような錯覚をしているだけかもしれません。ですが、仮に作品が世に出なかったとしても、世に出たのにまるで人気が出なかったとしても、描いているときに感じた「楽しい」が嘘だったことにはならないんじゃないか?と確かに思いました。
もちろん、「今はそれなりに評価されて感想ももらえているから創作も素直に楽しめているだけ。またそれらが無くなったら創作がつまらなくなる」という可能性もあります。
それでも、「評価されなかったら意味がない」と言い切るのは間違いだったんじゃないかと思いました。
みなさんは創作についてどういう考えをお持ちでしょうか?
賛成・同意じゃなくて構わないので、みなさんの率直な意見・考え方を聞いてみたいです。私自身、今までずっと過剰な実力主義的考えでずっとやってきたので、心境の変化に戸惑っています。
色んな意見を聞いてみたいです。
みんなのコメント
まずは考え方が広がったこと、おめでとうございます。さまざまな価値観を理解できるようになると、今まで理解できなかったものがスッとわかるようになったりして、面白いですよね。
本題ですが、私は創作というか、人間が創造したものは全て、その人の内面の発露だと思ってます。一番にならなきゃ!と思ってる人はそういうものを作るし、自分が楽しいならいいと思ってる人はその人が作って楽しいものを作る。それだけですし、そこに優劣はありません。
まあ、作品が人に望まれているか・いないかという差異はあります。人に望まれる作品にはお金が動き、人に望まれない作品にはお金が動きません。
多くの人は作品が望まれている・い...続きを見る
コメントありがとうございます。
創作すること自体の意味と作品が人に望まれてるかどうかを切り離すのって難しいですね。
「表現」である以上完全に切り離すことはできないということもありますし。
ただ、後者ばかり重視して前者を軽視していた節があったので、これからはもう少しバランスを取れたらいいなと思います。
私はトピ主さんとは逆の、過剰な非実力主義でした。
楽しければいいし、分からない人には分からなくていいし、面白いと思ってくれる人に届けばいい。そう思っていましたし、好きな作家さんも大ヒットを飛ばす方々ではなく、ニッチな需要のある方ばかりでした。商業で売れたいという希望もありませんでした。
しかし、他人にはたくさんバカにされました。上手くないから、売れないから、大手ではないから、フォロワーが少ないから、下に見てくる人がたくさんいました。
ある時、なんでこんなにバカにされるんだろうな?と考えました。「伝わっていなかった」「伝える努力をしていなかった」からだなと。自分の作品は「伝わってない」...続きを見る
コメントありがとうございます。
逆の考え方だった人もいるんだと勉強になりました。
「伝えたい」というのは大事な気持ちですね。自分には伝えたいことがあるんだ、だから創作するんだという基本は忘れないでいたいです。
「描きたいものが誰かにきちんと伝わる作品を描けるように技術を磨く」というのも、なんだかずっと見落としていた考え方のような気がしました。
「売れるため」「上に行くため」という気持ちが強すぎたかもしれません。
励ましありがとうございました。お互い頑張りましょう!
創作についてそんな風に深く考えたことなかったです。
趣味で字書きをしています。
最初は好きで二次創作を読んでいたのが読みあさりすぎて物足りなくなり、自分でも書いてみましたってパターンですね。
あくまで趣味の範囲なので書きたいときや書けるときにしか書かないし、それで悩んだこともありません。
上手い下手やらも気にならないわけではないけど、かといって悩んだこともないです。
こんなことを言うと反感を買うかもしれませんが、それでも読んでくれる人はいるし感想など反応もちょくちょく貰えます。
何というか…それで満足しちゃうんですよね。
交流とか煩わしいことはしていないのでストレスが溜まることも...続きを見る
コメントありがとうございます。
なんというか、コメ主さんのおっしゃるように「趣味として楽しんでいて、特に深く悩んだりはしない人もいる」ということ自体が見えてませんでした。
「自分の考え方が全てじゃない」のは当たり前のことですが、前のめりになりすぎてそれすら忘れかけていたのでちょっと冷静になれてよかったです。
昔は「絵を描くのが好き」だったので、色んな絵を描いてみたいととにかく足掻いていました。
アナログでは水彩画、アクリル油彩、アナログトーン漫画、コピックイラスト、
デジタルでもアニメ塗り、厚塗り、CG塗り、
描くものも美少女からおっさん、ロボット、風景に至るまで、とにかく色んな画材、題材で描くこと、描けるものを広げることに喜びを感じていました。
今は「ないから作る」がモットーです。
DIY精神と言いますか、思えば創作をしていたのは「自分が満足できる作品が世の中にない」ことに気がついたため、
自分が満足できるものを自分の持っているスキルで描くようにしています。
と同時に、...続きを見る
コメントありがとうございます。
コメ主さんの場合は良い意味での実力主義というか、ストイックに技術の向上・描くという行為そのものに打ち込めていたのですね。「人の役に立ちたい」という真っ直ぐな気持ちを持てているのもすごいです。
私の場合はイライラカリカリすることの多い考え方だったので、正しいか間違っているかで言うと間違ってたかもなと思います。今もちょっと客観的になれただけで、根っこのところは変わってないかもしれません。
私は人の輪に入って自己主張することが苦手なので、創作は「自分の言葉の代わり」という感覚です。
もし積極的な性格で話し上手だったら「この作品いいよね!推しのこういう所が可愛いんだよね!あのエピソードからこういう妄想しちゃんたんだけど!よくない?」と言葉で伝えれば済むことなんですが、それができないので漫画を描いています。
人付き合いが下手だから、いつも少し寂しくて誰かに共感してほしい気持ちがあります。言葉で言おうとすると、距離感を気にしたり、タイミング見計らっているうちに何も言えないので、漫画で描いてpixivとかに置いておくと、誰かが都合の良いときに見てくれて、気に入ったらブクマしてくれて…...続きを見る
コメントありがとうございます。
素敵な考え方だなと思います。自分の描いたものが言葉で、それに興味を持ってくれたということは耳を貸してくれたということ。そういう、創作を通じて誰かとコミュニケーションしようという気持ちをずっと見落としてしまっていました。
実力を磨こう、上に行こうとするだけではなく、コメ主さんのように読者の方を「自分の言葉に耳を傾けてくれた人」だと大事にする考え方も必要ですね。
私もトピ主さんと同じように実力主義派でした。漫画の専門学校に通った経験があるので創作に対して、面白いとはなにか、魅せ方や伝わる漫画とはなにかという商業的な考えでいっぱいになって漫画を描くのが辛くなった時期がありました。私は商業は向いてないなと思い、プロの道は諦めました。今は二次創作やオリジナルの絵や漫画をマイペースに描いています。専門学校時代に習った漫画のノウハウは趣味に取り入れています。トピ主さんの商業デビューは本当に凄いです。自分の実力で勝ち取った席です。夢を1つ叶えた。意味とか価値とか無理に見出さなくても良いと思います。トピ主さんにとって商業デビューは人生の大きなターニングポイントなんで...続きを見る
コメントありがとうございます。
商業的な考え方で頭がいっぱいになって描けなくなったこと、私にもありました。とても辛いですよね。
今はプロを目指していないとのことですが、それでも描くこと自体を完全に嫌いになってしまうことなく、好きなものを描き続けているというのは素敵なことだと思います。好きなものを挫折のために嫌いになってしまうのは悲しいですよね……。
一時期本当にそうなる一歩手前だったので、プロを諦めた後も楽しんで描いてらっしゃる人のお話を聞けてよかったです。私もまたこの先挫折したとしても、コメ主さんのように創作を楽しんでいられたらいいなと思います。
新しいステージに突入したら戸...続きを見る