ああいうズームアップのシーンは、何かを印象付けたり、細かな変化を教唆したり、緊張感を高めるときの演出です。

例えば鼻のズームは「何かの匂いを感じている」『鼻を突く』ような刺激臭や『鼻の下を伸ばす』シーンなど。
耳のズームは「何かの音や声が聞こえた」『聞き耳を立てる』『耳に残る』ような演出になります。

口のズームは「長々と口うるさいことを言っている」だったり「（言われてる主人公が）相手の口元にばかり目が言っている」印象を与えます。
あとはびっくりして『開いた口が塞がらない』様子とかでも口だけのコマが使われたりもしますね。
また悪巧みなどで口元がにやける感じや舌なめずりにも印象的な効果を出します。

目のズームは「何はを発見したり気付いた」時だったり「言ってることに説得力を持たせる」ことが出来ます。
なんか格好良いこと言ってるシーンでも目のアップが多いのはそのためです。
『目は口ほどに物を言う』です。
瞬き一つしないくらい緊張していたり、死んでしまってハエなどが止まっても条件反射がないシーンでも使われます。

映画なんかのカメラワークも文法ですし、漫画の演出も文法です。
その種類と効果を学ぶと理解も深まると思います。