3000字以下なら俳句と同じですよ。
情景をいかに鮮やかに劇的に書くかです。
絵になる一瞬を鮮やかに浮かび上がらせる描写に切り替える。
あるいは人の内面、意識の変化する、赤から青に塗り替わる一瞬を描く。
あるいは前半を補強する後半にする。。
他にも最初からフルスロットルであっという間に終わらせる、とか色々あります。

数学で例えるとトピ主さんは、「公式の証明」を綴ってるのですが、3000字は「公式そのもの」を書く感じですね。
自明の理、永久不変のシンプルが心打つのが短文の良さだと思います。

日々に起きる、見逃しがちなささやかな発見を楽しんで欲しいです。そこに、数字が変化する公式が幾つも隠れてます。
静かな空間で蝉が鳴く、それが、ライフワークの為に故郷を捨てて旅した人の心を打った景色だった、はそういう、変化と美しさへの小さな気づきをダイナミックに効果的に綴ったお手本じゃないかなと思います。
一瞬出来事が、その文でいつまでも人の心を打つんです。

裏のストーリーもあった方がいいと思います。しかし、たとえば「AとBが出会ってぎこちなくも距離が縮まり、ちょっとすれ違いがあって最後にはハッピーエンド」はSSにはならないので、もっと短くていいです。もしくは、思いついた裏のストーリーのほんの一部分だけ書きます。

上のストーリーなら「自分の恋心に気づいた瞬間」「ぎこちなかったふたりの、初めて息があったときのよろこび」「好きなのに上手く言えず、すれ違ってしまうことを寂しく思っている」みたいに一部分を抜き出せば、それぞれ裏のストーリーになると思います。

短い分、裏のストーリーを説明しすぎるとうるさくなってしまう気がします。ここぞというところで数行だけ出したり、その数行を活かすために表のストーリーの描写などから匂わせておく感じが理想で試行錯誤しています。

FZ3yogxWさんの
>>情景をいかに鮮やかに劇的に書くか
も目指していきたいです。

SSしか書けない字書きです……。
【①グッとくる出来事＋②その出来事の深掘り】に焦点を当てたら、それなりに収まりよく書ける気がします。
例えば、
①グッとくる出来事
→Aの大好きな料理をBが作ってくれた
② その出来事の深堀り
→B「思い出の味なんだろ？毎年夏休みにはお袋さんに作ってもらったって言ってたもんな。やさしい人だったもんな……オレも一緒に作ってみたかったよ」……Aは確かにこの料理を好きだと言ったが、今は亡き母とのエピソードを話したことも、そもそもそんなエピソードを自分が持っていたことすら忘れていた。十年以上前に話していたらしい。Bが昔のことを覚えていてくれたこと、そして亡き母親のことを思い出してくれたことがAには堪らないほど嬉しかった。
……という要領です。
料理や食事の様子の描写は欲張らず、最低限のもの、そして二人の関係性を暗喩するような内容にするとメリハリが付くかと思います。
参考になれば幸いです……！

長編は映画のイメージで書いていますが、SSはミュージックビデオか写真(一枚絵)です。

SSは「①書きたいシーン・セリフなど」をとにかくブラッシュアップして鮮明にしないと、なんとなくぼやけた話になってしまう気がします。

なので「こんなシーンが書きたい！」と浮かんだら、そのシーンでキャラがどんな表情をしているのか、写真や絵ならどんな色使いでどんな光の入り方をしているのか、どんな構図なのか、その場所は暑いのか寒いのか、キャラAからは何が見えているのか、キャラBからはどうか、どんな音が聞こえるのか……… などなど、事細かに突き詰めていきます。

そしてそのシーン以外は余計な文言や説明を入れずにさっと書いてしまうと、メリハリと情感が乗ったSSになると思います。
説明が長くなる場合は思い切ってカット。「どんな経緯があって書きたいシーンに繋がるのか」という部分は、詳しく触れずに読者の想像に委ねます。
「いちばん書きたいシーン」だけスローモーションになっているイメージで書いています。

ラストも最後まで書かず、例えば恋愛モノなら「告白して相手が返事をする直前まで」しか書かないなど、読み手に想像させる演出が好きです。

逆に、読者に勝手に想像されるのが気に入らないとか、最後まで自分の手で二人が付き合うところまで書きたいとかの気持ちが強かったら、SSには向かないと思います。

初めまして。
おそらく主様が取り上げて下さった、長編を書くコツのトピックをあげた者です。
私の質問が主様の質問のきっかけとなり、さらに回答する側になる不思議さに対面し嬉しくなっております。

さて、私は普段から1500~3000字以内の小説を書いてますが、主様の工程をお借りして説明するなら、作業工程として①→⑤の直球勝負が多く、②~④は考えもしない時の方が多いです。
下記に詳しく流れを書いておきますが、ただ私はかなり感覚的に執筆しているので、参考にならないかもしれません。

例えば
【付き合っているAとBが相合傘で下校する】
というシチュエーションを書きたいとして
①クライマックスはどこかを設定する(起承転結の転)
→ 相合傘をした時のドキドキ感を書きたいのか、相合傘をしたいと思いながら誘うまで、もじもじしてしまういじらしさを書きたいのかなど、「自分の書きたい萌えポイントを見極める」
② ①のクライマックスへ持っていくための導線を考える(起承転結の起承)
→ 朝から雨が降っているのか、わざと傘を忘れるのか、誰かのアシストが入るのかなど、「クライマックスへの期待を感じさせる下ごしらえを用意する」
③ ①・②を踏まえ、なんとなくの着地点を決める(起承転結の結)
→ ただ相合傘をして帰りました、なのか、手を繋ぐのか、キスをするのか、車に水をひっかけられて笑い合うのか「クライマックスの余韻に浸れるようなオチを用意する」

以上を頭でざっと考え、②→①→③で物語を構成します。場面転換は多くて2回くらいでしょうか。
描写量としては合計で10を目安にするなら、3：5：2くらいの割合で書いています。(ただし、冒頭と文末はどちらをより詳しく描写したいかによって数字は逆転します)
また、①ほど描写を繊細に丁寧に描きます。ここがクライマックス、心を奪われて欲しい場面だからです。しかし②や③においても、"ここが私のこだわり！萌え！"みたいな描写は少し詳細にすると、文章や物語に抑揚が出るような気がしているので、多少は色づけしたり、敢えて簡素に書いてみたりしています。

今回は説明するために敢えて起承転結を添えましたが、普段はそこまで起承転結にこだわって書いたりはしていませんし(転が尻すぼみなこともしばしば…)、ここまで計算して書いたりはしていません。上記のことをなんとなく頭の隅で考えて、書きながら修正していく形です。

短編は物語を展開する、というよりは、綴るという方がしっくりくるかもしれません。日記を書くような感覚に似ています。
今日はこんなことがあってこう感じて、明日はこうだったらいいのにな、そんな日常の１コマです。
それが「上手い！」と感じさせる字書き様は、おそらく全体的に独自の感性を匂わせる描写が盛り込まれていたり、会話と地の文のバランスが優れていたりするのだと思います。するする読めるというか…。
私は私なりの感覚として意識していることは何かあるだろうか？と考えた時に思い当たるのは、書きたい場面をスローモーションのように捉え繊細に書く癖があるということです。
それが引っ掛かりとなるようで、そこを褒めていただけることが多いです。(ポエミーなだけかもしれませんが笑)

とても長くなってしまいましたが、私なりの短編の書き方は以上になります。
何かしら参考になるものがありましたら幸いです。

荒療治になりますがワンライをやってみましょう。１時間で１本の話を書くワンライです。
１時間って本当に短くて、長編を書こうものなら起承転結の承に入れるかどうかくらいしか書けません。1000～3000字のSSしか書けないと思います。
なのであえて強制的に「１時間で書ききる話を考えなければ」という状況に追い込んでみるといいと思います。
「１時間でちゃんとオチがつく、読める話を書く」ためにはストーリーの濃縮還元が必要になります。
長編はネタを膨らませるのに対し、短編はネタを研ぎ澄ませていく感じですね。
かつ短編向きのネタは起承転結ではなく序破急だと思っています。まず前半、説明とかに時間かけてられない。どうせ二次創作、キャラや世界観はみんな知ってる。削れるところは削ります。長編を書く時は粘土をくっつけて像を作るイメージです。ですが短編は彫刻です。木を削っていきます。必要なところは削らないように細心の注意を払いながら。不要なところは削る。でもちょっとした遊びは残す。そんなイメージ。

良トピありがて〜〜〜！コメントも拝読していますが、後でまた熟読させていただきます。
いろんな方の個性が出て楽しいですね！

私の場合は、二次創作なのですが、
①圧縮
②余韻
を心がけます。

①圧縮
状況説明やバックボーンの説明をぎゅっとする。
「雲一つない青い空」→「晴天」みたいな。

直接表現するのも野暮ったいかなって箇所については、会話の流れで表現していきます。
「呼び捨て(公式では苗字呼び)」とか、「“いつものように”キスをした」とかって表現で、恋人関係を描写するとか。

②余韻
写真と例えている方もいらっしゃいますが、それに近しいです。
魅せ場を絞る。スポットライトがあたる箇所を一つに決める。

一番の盛り上がりでぶった切ったり、あえてオチまで書かず、想像の余地を残したりします。

打ち切り漫画みたいな終わり方ですが、ことSSに限ってはこういうやり方が映えるかなって個人的には考えてます！

3000字程度のSSから10万字ほどの長編まで書きますが、 SSでのポイントは、「いかに読む側の想像力を働かせるか」だと思っています。長編の中での重要な一部分を切り取るようなイメージで、その場面だけでは終わらずに色んな結末が想像できるような話を目指して書きます。「この後はどうなると思う？」って思いながら書いて、特定の結末を定めたくないから敢えて書かない、みたいな。色んな可能性を残したいなと思った場合にSSを書くので、私はそんな感じです。
何だかあまり役立たないアドバイスになってしまいそうですが、プロの作家が書いた短編集を読んでみるのも手だと思います。星新一とか。作風がお気に召すか分かりませんが、参考にはなると思います。