素晴らしい努力だと思いますし、個人的な経験からトピ主様の努力の方向は間違ってないと思います。
私も遅筆でしたが(今もわりと遅めだとは思います)、自分でポーズをとったり、都度調べたり、クロッキーをしたりいろんな時間を費やしているうちに少しずつ速く形が取れるようになってきました。

方法のひとつとしては、全体にこだわるのではなく今回はここを重点的にやろうと決めるのもいいかもしれません。手、顔の立体、服の皺…などなど、絵ごとにがんばるテーマを決めてやると、またその次の絵を描く時に少しだけその部分が速く描けるようになりました。
あと、ポーズを見て描いたりして少しずつ形がとれてくるようになってきたら、美術解剖学はとてもおすすめです。
よく見て描くのももちろん大切ですが、構造を理解するというのは応用も効くし、物(ポーズなども)を見た時の理解がとてもはやくなります。
私は服の立体や構造を理解するために、不要になった自分の洋服をハサミで縫い目にそって分解したりしています。

まとめると、「よく見て観察して描く」⇄「構造を理解する」この反復横跳びで描くスピードは上がってくると思っています。
応援しています！！

「リンゴを描きましょう」「バナナを描きましょう」って言われたらパパっと描けますよね。
どういうものか知っているし、見慣れてるし、記憶もしてるから。

けど「皮をむいたバナナを描きましょう」「食べ終わって芯だけになったリンゴを描きましょう」と言われたら？
あれ、どうなっているかなと少し調べたりする時間も必要だと思います。

ちょっと変形したり動いてたりすると途端に描けなくなるのは「見慣れてない」「記憶してない」「中身を理解してない」から。
バナナの皮の内側がどうなっているか、皮の柔らかさを知っていれば、皮をむいたバナナもササッと描けます。
リンゴの芯がどういう形状で種がどんな風に付いてるのか、リンゴをかじった歯型がどんな具合かを知ってれば、芯だけのリンゴも描ける。

ササッと描けない理由は「見慣れてない／知らない」「理解してない」「記憶してない」のが原因です。
絵を描く時にポーズを自分で撮ったり見て描くように言われるのは「見慣れる」ため、
絵のハウツーでよく解剖学の本が出てくるのは「理解する」ため、
何度も反復して描く練習が必要なのは「記憶する」ためです。

まずは、よく観察して、知る・見慣れること。
そして、どうなっているのか理解する努力をすること。
最後に、それらが一過性のものではなく身に付くように記憶する努力をすること。

オススメは、とにかく１ポーズ覚えて、その絵を基本にして描くこと。
それを、なるべく資料を見ずに記憶だけで下書きまで短時間で描き、最終的に資料や過去絵で答え合わせをすること。
その反復を何度かすると、そのポーズは資料なしでササッと描けるようになります。
最初は、どういうのを何度か繰り返して、見なくてもある程度描けるポーズを増やす。

次に、やはり人体への理解を深めることです。
仕組みが分かれば、頭の中で動かして、それを元に描くことが出来るようになります。
腕を真上に挙げた時に肘と頭頂部はほぼ同じ位置だとか、椅子から立ち上がる時は頭を前方に動かさないと立ち上がれないとか、そういった仕草や関節に関する知識を入れる。
そうすると、破綻しない人体ポーズを描けるようになります。

デッサン人形や写真なども、ただ参考資料として見るのではなく「理解するように観察しながら見る」という目を養うことは大事です。

絵は描くときの手ばかり言及されがちですが、この観察眼も非常に大事な要素なので、是非そこを育てて下さい。
見える世界が変わってくると思います。