電子書籍の相場は、あると言えばあるし、ないと言えばない…
基本的には「紙の本」の相場が基準にはなっています。

けど、そこから電子書籍化、あるいは紙の本では出さずにそもそも電子書籍でしか出さないなど
サークル個々の事情やスタンスによって値段の付け方が変わってしまうというか…

例えば、次のような共通の相場観を持ったサークルA、B、Cがあったとします。
　24P、モノクロ漫画：500円
　24P、フルカラー漫画：800円

A：紙の本で出した同人誌の電子書籍化。紙の本の会場頒布と同じ価格で設定。
　電子書籍24P、モノクロ漫画：500円
　電子書籍24P、フルカラー漫画：800円

B：紙の本で出した同人誌の電子書籍化。紙の本の委託価格同じ価格で設定。
　電子書籍24P、モノクロ漫画：600円
　電子書籍24P、フルカラー漫画：1000円

C：紙の本では出版せず、電子書籍のみでの頒布。印刷代の経費を抜いて安めに設定。
　電子書籍24P、モノクロ漫画：300円
　電子書籍24P、フルカラー漫画：500円
　
Aは紙の本の委託はしてないので、会場頒布価格が電子書籍価格の基準です。
Bは紙の本の委託をしているので、紙の本より安くすることに抵抗感があって価格を合わせます。
Cは印刷代を差し引いて、更に電子書籍でも委託手数料が安いboothを使っているのでかなり安めに設定。

という具合に、それぞれのサークル事情なども影響します。
この時点で、同じような内容の本なのに価格に倍近い差が付いたりすることもあるわけです。
「現物（紙）でないただのデータなら安くなるべき」
「現物も取り扱っている以上は値段も下げられない」
「印刷する前のデータそのまま流用してるだけならもっと安くできるだろ」
「電子書籍化するに当たって修正や描き下ろしを入れてるし、手数料が高いから下げられない」
という自身の考えだったり周囲の声だったりも影響します。

なので、同人誌としての相場はあるけど、電子書籍としての相場はないというのが私なりの回答になります。
電子書籍はまだ新しい分野なので、人それぞれの考え方がバラバラで、「常識」がまだ定着してない感じですね。