漫画家です。
漫画は基本的に専業が前提みたいなところがあるので、兼業でお試しはちょっと難しいかもしれませんね。ちょっとマイナー気味の雑誌だと隔月連載とか「コミケ出るから休みまーす」が普通に通るところもあるので、それなりに筆が早いなら不可能ではありませんが。
あとイラストレーターさんはよく「自分の描きたいものなんて描けない」とおっしゃってますが、漫画(オリジナル)の場合は逆に描きたくないものを無理やり描いても基本的に面白くならないので、同じ絵仕事でも求められる能力はかなり違うと思います。
自分はやったことないのではっきりとしたことは言えませんが、見た感じなろう系のコミカライズはある程度売れることがほぼ確約されてるので、コミカライズ作家も結構安定するのかもしれません。こちらは描きたいものを描けるわけじゃないという点は留意しないといけませんが……。

今の仕事を辞めてこっちに変えても大丈夫！と安易におすすめはできませんが、かと言って絵仕事なんてやめといた方がいいよってほど現状に不満があるわけでもない(少なくとも自分は)ので、実際どうした方がいいのかについてはアドバイスしづらいですかね。
クレムだと商業なんてろくなもんじゃねーって人が多いですが、個人的には流通と宣伝の大部分を企業が肩代わりしてくれて自分は作品づくりに専念できる商業が性に合ってますし、特にお金にも困ってません。(将来的にどうなるかはわかりませんが)

10年くらい（合間にブランクあり）同人やってて、商業の声がかかったときに週５フルタイム会社員を辞めました。ちなみにアラサーの時です。遅いかもだけど、結婚する気ないし親もまだ元気だし、人生で一度くらい好きな事に挑戦してみたかったんで。
ちなみに二次創作やってても商業を買ってくれるようなファンはほぼいませんでした。なので無名だけどイチからやってやるぞ！！くらいのガッツは必要です。
商業4年くらいやりましたが、自分の好みが大衆向けでないので描きたい企画が通ったことがなく、意味ある？と悩んでやめました。その後オリジナルの成人向け同人に移動し、それ一本で食べてます。タイトルと表紙からこれはエロ本です！！！っていう分かりやすい話の方が売れやすいのですが、元々そういう話を描くのは好きなので楽しいです。売れなくても傾向と対策がわかるし、ビジネスとして試行錯誤するのも向いてました。

確かにそこまで儲からない年もあったけど、地方の生活保護レベルに毛が生えた感じのボーナス無し低賃金会社員のときより稼げてれば十分だし、対人ストレスは格段に減ったので私は最高ですね。

今では商業経験すごく糧になってる（やっぱり作画と、何より話の構成力がめちゃくちゃに上がった）と思えますが、当時はあまり気の進まない話を描くこともあったので、そういう辛さは当然ありました。商業は自分の好きには描けず、売れる話を描かないといけません。ただ要は考え方だし、お金貰えて修行させてくれた、と考えられたら超ラッキーです。
同人は自分の好みに正直な方が売れたので、そういうフィールドの違いや有難みは本当に実際にやってみないとわからないです。

どこの編集部もTLやBL作家、コミカライズ作家を探してるってよく聞くから、抵抗ないなら応募して挑戦してみるといいかもですね。
若くて体力に自信あるなら、とりあえず会社員やめずに二足のわらじでやってみるのもいいと思います。辞めるとしても貯金は100万以上は用意しておくのをおすすめします。