結論から言うと時代・国・部隊・状況によって異なりますが、ベルトは２つすることもあります。
アウターベルトが見えている状態なら、インナーベルト（ズボン用ベルト）をしていることもあれば、腰紐やサスペンダーの場合もあります。
※コメント内のリンクにはプロモーションリンクも含まれます。

■軍服の定義
まず軍服は２種類に大別されます。
・制服／将校服／大礼服
・戦闘服／野戦服／作業服
軍服史を語るとめっちゃ長いし細かいんですが、なるべく簡潔にお伝えすると
WW1頃
　基本は、制服のまま戦場へ
WW2頃
　制服と戦闘服の違いがない軍隊も多かった。
　ただこの頃から、儀式用の制服は綺麗に保ち、汚れる戦闘服を普段着とするスタイルが生まれる。
　　旧日本海軍、制服と作業服は異なる。
　　　https://youtu.be/nw-1uikEMG8?si=OSsw1GdCeWDXKhqe
　　旧日本陸軍、制服と防暑服で異なる。
　　　https://youtu.be/N16970DbXHc?si=P31qWIZv1ja48mzZ
　　　https://youtu.be/QBnfEN_u_ps?si=i-hpgGbHRa6gH1Yp
　　米軍も制服と戦闘服は異なる。
　　　https://youtu.be/KKl9OSdO72s?si=hFz2UuHVCirrf_Ak
現代
　儀式やイベント時は制服、戦地では戦闘服／作業服という使い分けが主流。
　　自衛隊
　　　https://youtu.be/cPGneDFlsiU?si=VEvunixBkq7I5Z2W
　　米軍
　　　https://youtu.be/e4a2YAk4izE?si=7GqloOdl_4gPqVT4&t=35

女オタク「軍服（大正時代の制服や軍服ロリータ）かっこいいよね～」
男オタク「わかる～軍服（米軍の戦闘迷彩服やミリタリージャケット）いいよね～」
みたいなすれ違いが多いので、この違いははっきりさせておいた方がいいです。
　　
　　
■ベルトについて
ベルトも２種類に大別されます。
・ズボン用インナーベルト（ズボンのベルト穴を通す腰ベルト、位置はへそ下）
・装具用／装飾用アウターベルト（上着の上から着けるベルト、位置はへそ上が多い）
ズボン用ベルトは飽くまでズボンを固定するためのベルトで、帯も細く弾薬など重いものを付けるのに適していません。
装具用ベルトは戦闘服用で、弾薬など重いものを付けても大丈夫なように、帯も太く硬く頑丈です。
装飾用ベルトは制服用で、儀式やイベントなどで着用するきらびやかなベルトです。

ズボン用インナーベルトはそのまま、ズボンを固定するベルトです。
米軍ではWW2頃も制服ズボンはズボン用ベルトで固定していました。
WW2頃までのドイツ、日本、イギリスなどは制服ズボンは主にサスペンダーで固定していました。
その後、現代では日本やドイツも、制服であってもズボン用ベルトを用いるのが主流になっています。

装具用／装飾用アウターベルトは、戦闘服用か制服用かの違いです。
装具用アウターベルト・弾帯は、主に戦闘服で用いる、上着の上から着けるベルトです。
装飾用アウターベルトは礼服として上着の上から着けるベルトです。
どちらも元祖はサム・ブラウン・ベルトと呼ばれる形状のものが非常に有名です。
https://x.gd/zQKcZ
日本：明治～WW2
https://youtu.be/Sli6fD_hODI?si=rU4MMMvCY2NcjP6k
https://jidaiya.biz/cosplay/costume/costume_cat/military
https://youtu.be/XGVjaWPXTT0?si=KfxRsHgXne7uBbQC
https://youtu.be/JWv3jytOxy4?si=u-TWuoAIV1HAmo4L
この頃は、あまり装具用・装飾用の違いははっきりしていない印象です。
とはいえ、天皇陛下が出てくるような儀式に革製の装具用アウターベルトにごちゃごちゃ付けて出席する軍人はいなかったと思います。

現代：装具用アウターベルト
https://youtu.be/8LWbtX_VzJk?si=S77YScGKlP1ukMH5
https://youtu.be/sWzpaWwhHR8?si=EaSvDTThrynRi2vF
https://youtu.be/-hKikC_bx18?si=UH9eX576K-dLaWaC
https://youtu.be/6C7m5J2i528?si=IwTcTXo86E_sDwBM
主にタクティカルベルトと呼ばれるものです。
拳銃や弾薬などを装着するため、かなり硬くて頑丈です。

現代：装飾用アウターベルト
https://youtu.be/dP_ZYYnV12A?si=-xRpkjP5v110IPRZ
https://youtu.be/nvgmMGzjK2o?si=s1x4DIAt3_rlkpPD
装飾用なので金色や白色などできらびやかなアウターベルトになります。
装飾用アウターベルトを着用するしないは階級はイベントの種類によってかなり細かいので説明は省きます。
　
　
■ベルトの数
ここでは実際にベルトの数がどうなってるのかに焦点をあてて解説します。

旧日本軍：士官服：WW2：ベルトなし
https://youtu.be/S3S1VVQtICw?si=sQRtzMY5N8n4jFZP&t=93
旧日本軍では主にサスペンダーを用いていました。
しかしベルト穴もあるので、中にはズボン用の腰インナーベルトを用いていた人もいたかも知れません。
ここでは上着の上にアウターベルトはしていませんでしたが、もししていたならベルト１つということになります。

旧日本軍：兵卒服：WW2：ベルト１つ
https://youtu.be/hfbrp81r7ls?si=HtB5Fd5NQTj5lPak&t=47
ズボン用インナーベルトは用いず腰紐で止め、上から装具用アウターベルト（弾帯）で補完しています。
なので装具用アウターベルト１つということになります。

旧独軍：戦闘服：WW2：ベルト１つ
https://youtu.be/zKov7dUwU6c?si=dR1dvZIRHyWg6sjM
落下傘部隊の戦闘服です。
インナーサスペンダーを使用しズボン用インナーベルトなし、装具用ベルト１です。
また装具用にアウターサスペンダーも使っています。

自衛隊：戦闘服：現代：ベルト２つ
https://youtu.be/dkh8XGMS3u0?si=NahS-wpOfVr0jdVN&t=608
　https://amzn.to/49XSLjW
　https://amzn.to/3PoBOXv
ズボン用インナーベルト、装具用アウターベルトの２つです。
なかやまきんに君さんが脱いでくれているので非常に分かりやすいと思います。

自衛隊：制服：現代：ベルト２つ
https://aucview.com/yahoo/k1111141782/
士官服で、ズボン用インナーベルト１つ、装飾用アウターベルト１つ、計２つを着用します。

自衛隊：制服：現代：ベルト１つorなし
https://bukiya.jp/c/forcesgoods/chc-2008192501-ai-081508781
装飾用アウターベルトなし、ズボン用インナーベルト１つ。
91式制服（1991年～2003年）の冬服ではズボン用インナーベルトではなくインナーサスペンダーを使用することもあったようです。
その場合はベルトなしということになります。

米軍：制服：現代：ベルト２つ
https://youtu.be/IGl8rjzFG4k?si=L9D0V3EczRzsIP5U&t=105
ズボンにベルト穴があります。
実際に着るときはズボン用インナーベルトをし、装具用アウターベルトもします。

米軍：戦闘服：現代：ベルト１つor２つ
https://youtu.be/2AFj2-tIFPA?si=_URoZOhnzUmvusSp
BDU／ACUという米軍の戦闘服のズボンには、ズボン用インナーベルトを使わなくても良いように腰紐が付いています。（リンク先写真参照）
　https://la-boy.com/?pid=150415249
そしてこのタイプの装具用アウターベルトはズボン用インナーベルトと高さ位置が被りやすく、ベルトの金具が干渉しやすいです。（リンク先写真参照）
　https://amzn.to/3wQSzEo
そのためズボン用インナーベルトは付けず腰紐だけでズボンを履いた上で、装具用アウターベルトでそれを補完するような履き方をする人もいます。
もちろん、ズボン用インナーベルトと装具用アウターベルトを２つ同じ高さ位置にする人もいます。
そのあたりは好みになります。

豪軍：制服：現代：ベルト１つ
https://youtu.be/WmXhrwcEsdA?si=QzX1Ms-mdqhWv8FL
夏服で、ズボン用インナーベルトと装具用アウターベルトを兼ねているのがよく分かります。

露軍：戦闘服：現代：ベルト１つor２つ
https://youtu.be/AnHTidcZ7Ps?si=FLoh2UzGrFk_sI0X
装具用アウターベルトをズボン用インナーベルトとして着用しています。
タクティカルベストを装具用として用いると、上着の上から装具用ベルトはしなかったりもします。
　
　
PMCとは民間軍事会社のことであり、主にイラク戦争以降にアメリカで発祥したジーパンにTシャツなどのラフな格好のまま戦闘をするスタイルです。
アメリカのブラックウォーター社やロシアのワグネル社などが有名です。
正規軍ではないため、今回はおまけ程度の紹介になります。

PMC：戦闘服：現代：ベルト２つ
https://youtu.be/Vf4bA1oVGVw?si=GOaht-ROFskOjXb7
こちらの方はズボン用インナーベルトと装具用アウターベルトの２つを着用しています。

PMC：戦闘服：現代：ベルト１つ
https://youtu.be/Xnsdjzurats?si=KAm-5vGRfzQaLhYj
ズボン用インナーベルトと装具用アウターベルトを兼ねるリガーベルトの紹介です。
正規軍で用いられることはあまりなく、PMCやサバゲ向けに近いです。

？軍：戦闘服：現代：ベルト２つ
https://youtu.be/YMFY5LNQrfg?si=j3DlHiX817cqpV7-
ズボン用インナーベルト１、装具用アウターベルト１の２つです。
タクティカルベストとタクティカルベルトの両方を着用することもあります。

■まとめ
ベルトは２つすることもあるが、１つやない場合もある。
大戦中はズボン用インナーベルトではなく、腰紐やサスペンダーなども多かった。
上着の上からベルトをする場合は、戦闘用と儀式用の２種類がある。
現代ではズボン用ベルトを基本的にするが、中には好みでしない人もいる。
儀式用の装飾用ベルトはイベントの種類や階級によってかなりマチマチ。
そんな感じでしょうか。