長編を描くポイントはいくつかありますが、
自分が特に気を付けている事は「キャラを描く」のではなく
「世界を描く」という点です。

説明が難しいんですけど、例えばトピ主さんが
友達とカフェで世間話をするとします。
その時に入店から退店まで、相手の顔面だけをじーっと見て
話ができますでしょうか？

おそらくそれは難しいと思います。

相手の顔、相手の手元のコーヒーやデザート、
テーブルの模様、テーブルの上の砂糖入れ、
店内を歩く店員さん、近くの席の人、その人の服装や持ち物、
店のインテリアや向かいのお店など、色々なところに視線が行くはずです。

それが「世界」です。

読者が世界に入り込むには、キャラだけでなく「そのキャラがいる空間」を
見せなくてはいけません。
時にはキャラの目線で、あるいは第三者から見た視点をコマで切り取ります。

キャラの顔だけになっちゃう！という場合は、先に申し上げた
「手元のアップ」「カメラを引いた店内の様子」「他の客に挨拶する店員さん」
など、その世界を構成する要素だけを描いたコマを挟むと自然な流れになります。
あたかも読者がその世界に居るような錯覚が起こるためです。

また、長編はプロットを組む段階でその世界の細かいところまで妄想してみると
箸休めのコマを作る時に役立ちますので、後が楽です。

どういうことだかいまいち想像しにくいな～と思ったら、何かひとつ映画を見てみてください。
特殊なもの（キャラクターが一人しか出てこないなど）を除いて、
基本的には映画はひとつの世界を色々な角度のカメラワークで切り取って作られています。
話の間になるシーンはどういうところにカメラが向けられているか観察してみると
何らかのヒントになるかもしれません。

何か参考になれば幸いです。

私も短い漫画ばかり描いていて、昨年初めて30P超えの話を何とか2冊描きました。コツという程でも無いかもしれませんが、人物の顔もアップ、やや引き、結構引きとバリエーションつけるといいですよ。あとは、手だけのコマ、目だけのコマ、口元だけのコマ、足元のコマ、窓枠だけのコマ、セリフだけのコマなどを2Pに1コマは必ず入れるようにすると少しゆとりが出ると思います。あとは、キャラかどこにいるかを説明するコマを入れるのも大事かと。カフェの外観のコマをひとつ増やすだけでもメリハリつきます(今は背景素材もありますし)。
コマ割りは少女漫画が参考になると思います。(描かれてるのがバトルやシリアスならすみません)私は好きな作家さんのを手元に置いて、それを参考にしながら描いていました。私も本当に長めのが描けなかったのですが、何とか描けるようになりました。頑張ってください！

人生初同人誌応援します！！

コマが顔ばっかりになる件は、上の方が書かれているように物理的に顔以外のものを描くのが一番早いと思います。
会話が続いて平坦になる時は、1コマあたりのセリフの密度を変える(セリフが詰まったコマとセリフがないコマを作る)と緩急がつくのでおすすめです。

細かくオチをつけてしまうのは、個々の出来事がバラバラになっていなければ案外飽きずに読めて良さがあるかもしれません。1回1回のオチは見せ場以外はちょっと控えめにして、それぞれのシーンが全体の中でどういう位置づけになっているのか、前後の因果関係や心情の繋がりをよりはっきり意識してラストに向かっていくと良いと思います！頑張ってください！！