文章の固さについて。 訳あって、今書いている小説の文章をやや固...
文章の固さについて。
訳あって、今書いている小説の文章をやや固めにしたいと考えています。それで少し気になったのですが、字書きの皆さんは固い文章と柔らかい文章、どこまで書き分けられますか?
柔らかい三人称や固い一人称(これはキャラの性格によりますかね?)とかはどうですか?
具体例がありましたら、比較用に以下の例文を使用していただきたいです。
(例)
暮夢太郎は自室のベッドにうずくまり、リンゴを食べていた。半分ほど齧ると中から芋虫が出てきたので、彼は思わずリンゴを投げ捨ててしまった。窓際に転がったリンゴから芋虫がのそのそと這い出て来る。太郎はへっぴり腰になりながらもチリ紙を手に持ち、芋虫を掴んで窓の外へ放り投げた。
みんなのコメント
一人称の場合はキャラの性格や普段の口調に合わせれば硬軟書き分けることはできる気がします。
問題は三人称で、作品の舞台設定に合わせて語尾を崩すぐらいしか思いつきませんでした。歴史ジャンルや中世風ファンタジーなら硬めの文体にしたいところですね。今は硬めジャンルにいるので、語尾を強く硬くすることを意識しています。
(例)を軟らかくしてみると
暮夢太郎は自室のベッドにうずくまって、リンゴを食べていた。半分ほどかじると中からイモムシが出てきたので、彼は思わずリンゴをポイと投げ捨ててしまった。窓際にころりと転がったリンゴからイモムシがのそのそと這い出てくる。太郎はへっぴり腰になりつつも、ちり紙を...続きを見る
柔らかめ……?を意識して例文お借りしてみました。
少し漢字を開いて、受ける印象が柔らかい単語に表現を変更してみた感じです。
例文)
暮夢太郎は自分のベッドに丸くなり、リンゴを食べていた。半分ほどかじると中から芋虫がでてきたので、びっくりして投げ捨ててしまった。窓の近くまで転がったリンゴから芋虫がのそのそと出てくる。太郎はへっぴり腰になりながらもチリ紙で芋虫をつかむと、窓の外へ放りなげた。
追記です。
単語から連想するイメージに沿って変更すると雰囲気を変えやすいかも、と思いました。
例えば怖い顔のおじさんでも、
厳しい、巌のような、厳格な、
よりも、
角張った、怖い顔の、ヤクザっぽい、
の方がより柔らかいと私は感じます。
«硬»
暮夢太郎は自室の寝台に蹲って、林檎を食べていた。五割程齧った辺りで中から芋虫が姿を現して、彼は咄嗟に林檎を投げ捨てた。窓際まで転がった林檎から、芋虫が緩慢な動きで這い出て来る。太郎は塵紙を手に掴むと、及び腰になりながらも芋虫をその中に包んで窓の外へと放り投げた。
«軟»
暮夢太郎は自分のベッドにうずくまって、リンゴを食べていた。半分ほどかじったところで中から芋虫が出てきて、彼は思わずリンゴを手から投げ捨ててしまった。リンゴは、窓際まで転がって止まる。しばらくすると、その陰から芋虫がのそのそと姿を見せた。太郎はへっぴり腰になりながらもチリ紙を手に握りしめると、えいと芋虫を掴んで...続きを見る
硬
暮夢太郎は自室で寝台に蹲り、仕切りに何か咀嚼している。彼の手中にある林檎は艶々と赤く、身は瑞々しい。しゃりしゃりと歯で果実を削っていた彼は、しかしその途中で林檎を投げ捨ててしまった。すると窓際に横たわる果実の半面から芋虫が這い出てきたではないか。太郎は腰を抜かしながらも、なんとかちり紙で虫を覆い、窓から放った。
柔
暮夢太郎は部屋のベッドで林檎をパクついていた。しゃりしゃりと美味しそうな音がする。けれど、半分くらい食べたところで中から芋虫があらわれた! 太郎はとてもおどろいてしまい、その拍子に林檎を投げてしまった。窓際のりんごから芋虫がのそのそと床を這いずる。太郎はへ...続きを見る